こんにちは。matchanです。
突然ですが、もうすぐWindows 10のサポートが終了します。
サポート切れ後はセキュリティ更新が行われなくなり、ウイルス感染や不正アクセスなどのリスクが一気に高まります。
そこで、今回はWindows 11へアップグレードする?そのまま使う?新しいPCを買う?中古PCは大丈夫?──それぞれのメリット・デメリットを整理してみました。
ぜひ参考にしていただけたらと思います。
Windows 10サポート終了は2025/10/14

2021/10/5にWindows 11が正式にリリースされてもうすぐ5年。Windows 10のサポート期限が刻々と迫っています。
Windows 10最新のバージョンである22H2のサポート期限が2025/10/14となっており、これより前のバージョンはすでにサポート終了しています。
Windows 10 バージョン | サポート期限 |
---|---|
Version 22H2 | 2025/10/14 |
Version 21H2 | 2023/6/13 |
Version 21H1 | 2022/12/13 |
Version 20H2 | 2022/5/10 |
Windows 10のPCを使っていると、このようにWindows 11への切り替えを促す表示がうっとうしいくらいに表示されます。

Windows 11のシステム要件

Windows 11は従来のWindowsとは違い、以下に示す要件を満たさないとインストール、及びアップグレードが出来ません。
項目 | 必要要件 |
---|---|
CPU | 1GHz以上、2コア以上の64ビット互換プロセッサまたはSoC |
メモリ | 4GB以上(推奨16GB) |
ストレージ | 64GB以上 |
BIOS | UEFI、セキュアブート対応 |
TPM | バージョン2.0必須 |
GPU | DirectX 12以上、WDDM 2.0ドライバー対応 |
ディスプレイ | 9インチ以上、解像度720p以上、8bitカラー |
>> Windows 11 の仕様、機能、コンピューターの要件を確認する
お使いのPCがハードウェア要件をしているかは「PC正常性チェックツール(Microsoft公式)」で確認可能です。
ちなみにWindows 11でサポートしているCPUは以下を参照してください。
例えばIntelのCore CPUであれば、第8世代以降のCPUが搭載されている必要があります。『i5-8350U』のように、型番の後半の数字の一番左の桁が世代を表しています(第10世代以降は『i5-10500』のように、一番左の桁は1)。
Windows 10サポート終了に向けた選択肢

Windows 10のサポート終了に向け、今お使いのWindows 10PCにはどのような選択肢があるでしょうか。
【選択肢1】Windows 11にアップグレードする
お使いのPCが先述のシステム要件を満たしていれば、Windows 11にアップグレードするのが第一選択肢になります。
要件を満たしていればWindows Updateに『Windows 11へのアップグレードの準備ができました』と表示されます。「ダウンロードしてインストール」をクリックします。あとは画面の表示に従えばOKです。
Windows Updateに表示されない場合は、Windows 11 ダウンロードページ(Microsoft公式)へアクセスし「Windows 11 インストール アシスタント」をダウンロード。「Windows11InstallationAssistant.exe」を起動して画面に従って実行すればOKです。
なおアップグレード後に元のWindows 10に戻せるのは10日以内となりますので、一通りの動作確認は早めにに行っておきましょう。
【選択肢2】Windows 10をそのまま使い続ける(オススメしません)
お使いのPCがシステム要件を満たしていない、あるいは「普段使っているシステムがWindows 11非対応」などの理由でアップグレードできない場合、Windows 10のまま使い続ける選択もあります。
ただしサポート終了後はセキュリティの危険性が高くなるため注意が必要です。
- 新たな脆弱性が発見されてもセキュリティ更新プログラムが受けられない→セキュリティリスクの増加
- ソフトウェアや周辺機器が非対応になるおそれが
インターネットに接続しないオフライン環境下で使うのいいでしょう。
延命処置として、Windows 10のサポート終了後に1年間「拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)」を提供することが発表されています。これは個人ユーザー向けに30ドル(約4~5,000)で1年間のセキュリティアップデートを延長提供するものです。
とはいえ、年間4~5,000払って使い続けるならさっさとWindows 11を導入したほうがいいかと・・・。
【選択肢3】要件外だけど無理やりWindows 11を入れて使う(オススメしません)
システム要件を満たしていないPCでも、要件チェックを回避してWindows 11を導入することもできます。もちろんこの方法によるWindows 11へのアップグレードはMicrosoftのサポート対象外となり、動作やセキュリティの保証はされませんので注意(Windows Updateも不可)。
【やり方1】レジストリを編集し、Windows 11インストーラを実行する
- Microsoft公式ISOダウンロードページから、Windows 11ディスクイメージのISOファイルをダウンロードする。
- Windowsの検索欄に「コマンドプロンプト」と入力し、検索結果に表示された「コマンドプロンプト」を「管理者として実行」する。
- 以下のキーをコピー&ペーストしEnterキーを押す。「この操作を正しく終了しました」と表示されればOK。
reg add HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Setup\MoSetup /v AllowUpgradesWithUnsupportedTPMOrCPU /t REG_DWORD /d 1 /f
- ダウンロードしたISOファイルを右クリックしマウントする。
- 「setup.exe」を右クリック「管理者として実行」する。
- 画面の内容に従ってインストールを進める。
- この方法はMicrosoftの正式サポート外です。インストールできてもWindows Updateで将来の更新が受けられない場合があります。
- 動作の安定性やセキュリティは保証されません。
- 将来のWindowsアップデートで、この回避が無効化される可能性があります。
【やり方2】Rufusより要件チェックを回避したインストーラUSBを作成
インストーラUSBを作成するソフト「Rufus」を使って要件チェックを回避するWindows 11インストーラを作成します。
- Rufus公式サイトから「Rufus」をダウンロードする。(2025/10/11時点ではVer.4.11)
- Microsoft公式ISOダウンロードページから、Windows 11ディスクイメージのISOファイルをダウンロードする。
- 8GB以上のUSBメモリを接続する。
- Rufusを起動し、「デバイス」欄に接続したUSBメモリが表示されていることを確認。「選択」から手順2.でダウンロードしたISOを選択。
- パーティション構成はお使いのPCの環境に応じて選択。「スタート」をクリック。
- 「4GB以上のRAM、セキュアブートおよびTPM 2.0の要件を削除」にチェックを入れて「OK」をクリック。
- インストールUSBの作成が終わったら、USBメモリ内の「setup.exe」を起動する。
- 画面の内容に従ってインストールを進める。
- この方法でインストールしたWindows 11は公式サポート対象外です。
- Windows Updateでの将来的な更新が保証されません。
- 安定性・セキュリティのリスクが高く、業務用やメインPCではおすすめできません。
大分前になりますが所有するWindows 11非対応のPCに、レジストリの編集で要件チェックを回避しWindows 11を入れたことがありました。
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【選択肢4】Windows 11搭載のPCを購入(オススメ)
要件外のPCを無理やり使うよりかは「Windows 11搭載のPCを購入」するのが1番オススメです。
というわけで、Windows 11のPCを選ぶときのポイントについてチェックしていきます。
Windows 11搭載PCを選ぶときのチェックポイント

Windows 11PCを選ぶときは使用用途にもよりますが、抑えるべきポイントは以下の通りです。
- 価格だけで選ばない(性能不足は後悔につながる)
- 持ち運びならノートPC、省スペースなら小型デスクトップも検討
- CPUはIntel第12世代以上Core i5/i7、AMD Ryzen 5000以降が無難
- メモリは16GB以上、ストレージはSSDで256GB以上
- 搭載ポート(USB-CやHDMIなど)も要チェック
- Office付きモデルかどうか確認
なおここでは新品PCを購入する前提です。中古PCの場合のポイントは後述します。
価格だけで選ばない
「安いからこれにしよう」と価格だけを見て判断するのは後々後悔する可能性が高いです。
PCが低スペックだと作業効率も下がりますし、「処理に時間がかかってイライラ」「フリーズ頻発でイライラ」といったようなPCを使う上でのストレスも増えてしまいます。
頻繁に買い替えをする使い方でない限りPCは数年使うものなので、これらのデメリットを数年間受け入れられればいいですが、そうでないなら「自分の使用用途に合ったスペック」→「同程度のスペックのPCの選択肢が複数ある場合は安いもの」の流れで判断しましょう。
省スペース希望、持ち運びするならノートPC
デスクトップ型かノート型にするかは、「設置にあまりスペースを取りたくない」「自宅以外の場所でも持ち運んで使いたい」があればノート型一択です。近頃はどこに行ってもネットに接続して作業できる時代ですので、自分もノートPCを選ぶと思います。
「PC内のパーツを将来拡張したい」「できるだけ安く高性能のPCを選びたい」であればデスクトップ型がいいかなと思います。使用環境や用途をよく考えて選びましょう。
CPUは第12世代以上Core i5/i7、第3世代以上 Ryzen 5/7が無難にオススメ
CPUは使用用途にもよりますが、だいたい以下に記載する型番が搭載された機種を選ぶのが無難です。
- Intel:第12世代以上、Core i5やCore i7
- AMD:第3世代以上、Ryzen 5やRyzen 7
ただし3Dゲームや動画編集などの負荷が高く、それなりなスペックが要求される用途がある場合はCore i7/Ryzen 7000以上のシリーズで、より周波数やコア数が多いものを選ぶのがいいと思います。
逆にインターネットやメールが使えればいいや~位の用途の場合はCore i3/Ryzen 3でもアリかと。
メモリは16GB以上を選ぶ
Windows 11はそれなりにメモリを消費します。システム要件によると『最低4GB~』とありますが、ストレスなく使うなら16GBは欲しいところです。
ストレージはSSDで、容量も要チェック
HDD搭載モデルは避けて、SSD搭載のものを選びましょう。とはいえ最近の新型PCでHDD搭載モデルは少ない気がしますが・・・。M.2のSSDであればなおよしです。
容量は最低でも256GBあればというところです。あとは使用用途によるところが大きいと思います。写真や動画を保存したい場合は512GBはあったほうがいいかもしれません。
搭載ポートも要チェック
意外に大事なのが搭載ポートの種類や数ですね。モバイル向けの薄型・軽量モデルは構造上ポートが減ってしまう傾向があります。
- USB Type-A:周辺機器、外付けHDDなど
- USB Type-C:周辺機器、充電や外部モニター出力など
- Thunderbolt:周辺機器、充電や外部モニター出力など
- HDMI:外部モニター
- micro SD:写真や動画
持ち運ぶ際、自分の持っている機器との相性を確認しておくといいでしょう。
Office搭載モデルかどうか
Excel/Word/PowerPointなどMicrosoft Officeも使いたい場合、PCがOffice付きの製品かどうかも確認しておきましょう。
- Office付きモデル:Microsoft Office Home & Businessなどがプリインストール済み
- Officeなしモデル:WordやExcelを別途購入・契約する必要あり
Officeが付属していないPCを購入すると、後から追加で購入する必要があり、結果的にコストが高くなることもあります。
Officeがない場合の代替手段
もしOfficeが付属していないPCを購入した場合でも、以下のような方法があります。
- Microsoft 365:
- 月額または年額で利用可能
- 常に最新のOfficeが使えるほか、OneDrive 1TBのクラウドストレージも利用できます。複数端末で使いたい人や、常に最新版を使いたい人におすすめ。
- Office 永続ライセンス:
- 一度購入すれば追加料金なく使える買い切り型
- ただし機能アップデートはなく、将来サポート切れになる点に注意。
- 無料の代替ソフトを使う
- Google ドキュメント/スプレッドシート:ブラウザで無料利用可能
- LibreOffice:無料でインストール可能なOffice互換ソフト
- ONLYOFFICE:Microsoft Office互換性の高い無料/有料ソフト
ExcelやWordが必須ならOffice付きモデルを選んだ方が安心ですが、「ちょっとした資料作成や表計算ができれば十分」という方はGoogleドキュメントやLibreOfficeで代用できます。
中古PCを選ぶ際のチェックポイント

中古PCの購入はコストを抑えつつ実用性を確保する良い方法ですが、新品とは違ったリスクやチェックポイントがあります。以下に、後悔しないための注意点をまとめました。
- OSは正規ライセンス付きか
- 格安「Office付き」中古PCに注意
- バッテリーの劣化、キーボード摩耗、液晶の黄ばみなど消耗部品の状態
Windows OSは「正規ライセンス」か
搭載されているWindows 11が正規ライセンスであるかは必ずチェックしておきましょう。『Windows 11搭載済み・ライセンス認証済み』の記載がある商品を選ぶようにすると安心です。
また、PC本体にライセンス証明のシール(COAシールが貼られているだけで、実際のOSはインストールされていないパターンもあります。その場合はPC購入後にOSを別途インストール・認証する必要があります。
Windows 11の必要要件を満たしているか
先述の通り、Windows 11の性能要件を満たしていないPCも無理やりWindows 11をインストールすることができます。
それはもちろん中古PCを選ぶ際にも当てはまります。つまり「性能要件に満たないのに、無理やりWindows 11を登載したPC」が紛れているのです。もちろんこの商品を選ぶことも、今後のことを考えるとオススメはできません。
確認方法としては、商品の型番を検索しCPUの型番を調べる方法があります。調べた型番を以下のページで検索し、Window 11に対応するCPUか確認します。
例えばIntelのCore CPUであれば、第8世代以降のCPUが搭載されている必要があります。『i5-8350U』のように、型番の後半の数字の一番左の桁が世代を表しています(第10世代以降は『i5-10500』のように、一番左の桁は1)。
格安「Office付き」中古PCに注意(違法ライセンスのリスク)
これもよくあるのですが・・・本体価格が数万円の中古PC(再生品含む)で「Office搭載」「永続版付き」を謳う商品には、ライセンス的に怪しいものが紛れている可能性があり、安さだけで選ぶのは危険です。
正規のMicrosoft Officeはそれだけで3万以上もします。
仮にOfficeが正規のものだったとすると、Office搭載込みで数万というのはかなり安く、原価が釣り合わなくなります。じゃあどうしているかというと、不正なボリュームライセンスを充てるのがよくある手口です。
このような正体不明なライセンスのOfficeを使うと、後日認証が失効したり再インストール時に再認証できないなどのトラブルになりやすいので、できれば避けるのがいいでしょう。
Office搭載モデルの中古商品を選ぶ際、商品説明を見て以下をチェックしてみてください。1つでも当てはまれば怪しいです。
- 「Office認証保証」「格安で正規キー提供」「アカウント貸与で使用」などの曖昧な表現
- 「プロダクトキーのみ郵送/画像で送付」「DVDやカードなし」「領収書なし」
- 出品ページにエディションの正式名称の明記がない
- 販売価格がOfficeの正規価格感(数万円)と著しく乖離している
バッテリー・キーボード・液晶などの消耗品の状態確認
中古PCはここが一番の落とし穴です。
- バッテリー劣化:
- すでに消耗が激しく、電源ケーブル接続が前提なレベルのものも多い。
- 劣化が進んでいる場合、ACアダプタ接続必須になることも
- キーボード摩耗/液晶の黄ばみ・傷:
- 写真や記載でチェック。
- 摩耗や入力不良がないか
- 液晶:黄ばみ・ドット抜け・傷の有無
【参考】おすすめの中古PCショップ
信頼できる中古ショップを選ぶことが安心につながります。以下は代表的な販売店です。
- ソフマップ:保証付き中古PCが豊富、実店舗あり
- 楽天市場 中古PCショップ:多店舗比較が可能
- パソコン工房:動作保証付き中古やリフレッシュPCを販売
- ヨドバシカメラ:店舗によって中古コーナーあり