こんにちは。matchanです。
今回、有線LANと無線LAN(Wi-Fi)が同時に利用できる状態のとき、有線接続を優先したいというケースがあったので備忘録として残しておきます。
- 有線LANとWi-Fiが同時に利用できるときに
- 有線LANを優先して接続させたい
- Wi-Fiを優先して接続させたい
について紹介していきます。
Wi-Fiより有線LANを優先して利用したい
きっかけはとあるお客様先での作業時でした。そちらはWi-Fiが飛んでいるのでどこでもネット接続できるのですが、LANケーブルを挿せば有線で通信できるという環境です。
Wi-Fi、すなわち無線LANは電波状況によっては通信が不安定になるので、接続の安定性は無線より有線のほうが高いです。そこで、有線が使える状態であればそちらを優先して利用したいということになりました。
しかし単にLANケーブルを挿しただけではダメで、いちいちWi-Fiを無効にしないと有線通信になりません。これはメンドい。
有線/無線で通信の優先度を変更できないか、というわけです。
メトリック
Windowsでは、ネットワークインターフェイス(ざっくり言えば、有線/無線といった、接続の種類みたいなもの)ごとに「メトリック」という数値が使われます。
メトリック値によってどのインターフェイスを優先して使うかというのを決定しており、値が小さいほうのインターフェイスを優先して採用するようになっています。
ちなみにデフォルトは「自動メトリック」。
すなわちインターフェイスのリンク速度などからメトリック値を自動で割り当てるようになっています。
有線接続を優先したい場合は「有線のメトリック値 < 無線のメトリック値」となるように設定します。
メトリック値の設定方法
Windows 11/Windows 10同じやり方で設定できます。メトリック値は被らないように設定することをおススメします。
ネットワークとインターネット画面から行う方法
メトリック値の設定は、各インターフェイスごとに行う必要があります。
- Windowsマークをクリックし、「設定」をクリック。
- 「ネットワークとインターネット」をクリック。
- 「イーサネット」をクリック。
- 関連設定の「アダプターのオプションを変更する」をクリック。
- ネットワークインターフェイスの一覧が表示される。
設定したいインターフェイスで右クリックし「プロパティ」をクリック(上記画像では有線は接続してません) - 「インターネットプロトコル バージョン4(TCP/IPv4)」をダブルクリック。
- 「詳細設定」をクリック。
- 「IP設定」タブの画面下の「自動メトリック」のチェックを外し「インターフェイス メトリック」に1以上の任意の値を入力、「OK」をクリック。
- 全ての設定を変更したら、PCを再起動する。
コマンドプロンプトから設定する方法
コマンドプロンプトからでも設定できます。設定を変更するには管理者権限が必要です。
- Windowsの検索欄から「コマンドプロンプト」と入力し、コマンドプロンプトを右クリックして「管理者として実行」する。
- 『netsh interface ip show interface』と入力してEnter。インターフェイスごとのIdx、Met(メトリック値)、MTU、状態、名前が表示される。
- 『netsh interface ip set interface [変更したいインターフェイスのIdx値] met=[変更したいメトリック値]』と入力してEnter。OKと出れば成功。
イーサネット(Idxが7)のメトリック値を5→1にする場合は『netsh interface ip set interface 7 met=1』と入力する。 - 再度『netsh interface ip show interface』を実行すると、メトリック値が変更されていることが確認できる。
今回は有線接続を優先させたいので、有線接続のメトリック値を1、Wi-Fiを10にしておきました。
まとめ
ポイント
- 有線LANや無線LAN、どの接続を優先させるかは「メトリック」で決まる。
- メトリック値を変更すれば、接続の優先度を変更できる。
- 優先させたいネットワークインターフェイスのメトリック値を小さく設定する。
以上、参考になれば幸いです。